発達障害

 発達障害とは


原因不明の脳機能のアンバランスによる障害で、認知や言語、運動、社会的な能力や技術の獲得に、偏りや遅れ(ハンディ)がある状態のことです。

 主な発達障害の分類と特徴

 
    自閉症スペクトラム DSM-5  ※広汎性発達障害(PDD) DSM-Ⅳ
  

特 徴

  1. 社会性(相互的対人関係)の障害
  2. コミュニケーション能力の障害
  3. 限された反復的で情動的な興味・行動・関心(こだわり)
  4. 想像力の障害 
  5. 感覚異常
     自閉症スペクトラム DSM-5 ※アスペルガー症候群(AS) DSM-Ⅳ

知的発達の遅れと言葉の著しい遅れがない場合にはアスペルガー症候群と分類されていました。

 
特 徴 ※自閉症スペクトラムに付け加えて
  1. 興味の著しい偏りやファンタジーへの没頭
  2. 不器用
DSM-5になり発達障害の概念が変更されています。比較して分かるように説明を書き換えてあります。
 
 参考図書はブログの「私が出会った本たち」発達障害(発達障害全般・自閉症・アスペルガー症候群)にまとめてあります。
 
 
  注意欠如/多動性障害(ADHD)
  1. 混合型・不注意優勢型(ADD)  ※大人や女性の場合、多動性が目立たない人がいます。
  2. 多動性衝動性優勢型

特 徴

  1. 不注意
  2. 多動
  3. 衝動性
  4. 社会性の障害
参考図書はブログの「私が出会った本たち」発達障害 ADHD(注意欠如・多動性障害)にまとめてあります。 

 心の理論(Theory of mind)の未発達
通常発達では 4、5才頃には身につくものですが、自閉症スペクトラムの場合は10才くらいまでに自分独自の推測理論でこころの理論を作り上げます。

心の理論とは…相手が何をどのように感じているのかを分かること=共感。

 二次的障害(他の精神疾患)について

未診断、未治療、発達障害の存在に気がつかなかったことで起こります。
何度も叱られたり、虐待やいじめを受けたりすることで「自尊心の傷つき」「自己評価の低下」が起こり、二次的障害(他の精神疾患)へとつながることもあります。
大人になってから受診をすると統合失調症、人格障害などと誤診されることがあります。
引きこもりや児童虐待・DV(ドメスティックバイオレンス)・パワーハラスメントなどの合併も見られる事があります。
 
精神疾患例
  • 気分障害(うつ病・双極性障害=躁うつ病など)
  • 不安障害(社交不安障害、強迫性障害、恐怖症、パニック発作、PTSDなど)
  • 依存症
  • 統合失調症
  • パーソナリティ障害(境界性、自己愛性など)
    大人の発達障害について

 社会人として特に問題になるのは…

  1. 仕事の先延ばし
  2. 傾向計画性がなく、管理が苦手
  3. 対人技能(スキル)・社会性の未熟性
 カウンセリング時に未診断の大人によくある訴え
  • 抑うつ状態や不安障害、適応障害、仕事が続かない、人間関係が上手く行かないなどの訴えで来談することが多い。
  • 場が読めない、思ったことを話してしまうなど対人関係で困っていることがある。
  • 片付けられない、忘れてしまう、先送りしてしまう、仕事の段取りが付けられない、不注意が多いなど。
  • オタク的な趣味、興味関心、こだわりがある。
  • 学校時代にいじめや不登校、ひきこもりになったことがある。
  • 今困っていることが小さい頃から続いている。
  • 学校ではそんなに困らなかったが、社会人になってうまくいかなくなった。
  • 仕事ができない、時間がかかる、長続きしない。
  • 身なりや生活習慣に不適切なところがある。
  • 家族にも似たような傾向の人がいる。

大人の発達障害の対応のポイント

  1. 本人や周囲が早く発達障害であることに「気づき」、それを「受け入れ」、「認める」こと
  2. 特徴をプラスに置き換える
  3. 長所を活かすには自分の障害を認め、その特性を知ること
 
マザリーカウンセリングでは、発達障害、あるいは同様の困り感がある方には以下のような内容でカウンセリングを進めることがあります。
ご希望があれば、簡単なチェックリストで発達障害の傾向についてお調べいたします。

 当事者本人への工夫の提案

  1. 今何に困っているのか
      それは発達障害に関連して起こっているのか
      二次的な問題ではないのか
  2. まずは自己理解
      何が得意で、何が苦手か
      どのような問題を抱えやすいのか
      どのような特徴(行動、こだわりなど)があるのか
  3. 次に、対処方法と環境調整
      今までどのように対処することができたか
      どのような手助け(人、道具など)が役に立ったか
      どのような環境だとやりやすいのか

家族や職場の人への説明

  1. まずは知識と理解
      発達障害の知識(特徴と特性、対応など)を持つ。
      わがままや努力不足、配慮が無いわけではないことを理解する。
      本人を尊重し、人間としての価値を否定するような発言や扱いをしない。
     (例えば、注意の仕方を工夫するなど)
  2. サポート資源と方法を探す
      通訳となれる人(キーパーソン)をマッチングさせる。
      職務内容の適正を吟味する。
      本人の違いに合わせた環境整備をする。
 参考図書はブログの「私が出会った本たち」大人の発達障害にまとめてあります。
 
    参考にして欲しい基準や症状、チェックリストなど
 
 一般的にはアメリカ精神医学会発行のDSM-Ⅳの診断基準が使われてます。
 より具体的な、大人の場合に活用できるものを紹介しています。
 
  注意欠如/多動性障害(ADHD)

 大人のADHDの主な診断基準   星野仁彦「発達障害に気がつかない大人達」抜粋

 【基本的症状】
 
 基準項目
 具体的な特徴
 多動(運動過多)
 いつも落ち着きがなくソワソワしている
 不注意(注意散漫)
 気が散りやすく、一つのことに集中できない
 衝動性
 後先考えずに思いつきでパッと行動してしまう
 仕事の先延ばし傾向・業績不振
 やるべきことを先延ばしにし、仕事がどんどんたまっていく
 感情の不安定性
 気分屋で情緒不安定・セルフコントロールの欠如
 低いストレス耐性
 ひどい心配性で強い不安感にとらわれやすい
 対人スキル・社会性の未熟
 対人関係で必要な基本的なスキルが未熟で孤立しやすい
 低い自己評価と自尊心
 マイナス思考で物事を否定的、悲観的、被害的に捉える
 新奇追求傾向と独創性
 飽きっぽくて一つの事が長続きしない

 【その他の随伴症状】

 基準項目
 具体的な特徴
 整理整頓が出来ず、物忘れが多い
 記憶障害によって段取り良く作業ができない
 計画性がなく、管理が不得手
 金銭・時間・書類などを管理する事が出来ない
 事故を起こしやすい傾向
 睡眠不足から交通事故などを起こしやすい
 習癖
 爪かみ、チック、抜毛、貧乏ゆすりなど
 依存症や嗜癖行動に走りやすい 
 酒、たばこ、薬物、ギャンブルなどに溺れやすい
 のめり込みとマニアックな傾向
 過集中とこだわり傾向がみられる
 

  大人によく見られるADHD(注意欠如・多動性障害)の症状   

司馬理英子著「のび太・ジャイアン症候群」より抜粋

よく遅刻する。
あれこれ指示されるのが苦手。
ドアや引き出しなど閉め忘れることが多い。
自分をいつも奮い立たせないと物事が出来ない。
特にはじめるのが苦手。
大事なものをどこにしまったかわからなくなる。
そそっかしい。
会議や集まりなどで、自分が中心でない、
興味がないと退屈ですぐ眠くなる。
よくどなる。話して解決しようとしない、できない。
熟考しないで、パッと決断する。
気にかかることがあると、頭からはなれない、
こびりつく。
よいアイディアはあるのに、それを実行できない。
最後までやり遂げられない。
何を考えていたのか、何をしようとしていたのか、
すぐ忘れてしまう。
読みはじめた本を最後まで読み終われない。
ぼんやりとして、考え事をすることが多い。
住所録、電話帳などの整理が出来ない。
あれこれと興味が移り変わる。
ひとつのことに集中しない。下手の横好き。
会議などで説明するのが面倒。
よく事故にあう(普通の人の3倍)
つまらないことには我慢できない。
よく交通違反をする(4倍)。
机の上が乱雑である。
新しいことをするのが好き。
期限ぎりぎりまで、支払いなどを行わない。
しばしば提出物を忘れる。出すのが遅れる。
酒をよく飲む。ヘビースモーカーだ。
仕事中毒と言われる。
どもる。
よく仕事や職場を変わる。
暴力をふるう(20%)。
簡単なことより、困難なことを選ぼうとする。
硬直的な考えにとらわれている。
物事の要点をすばやくつかむのが上手い。
否定的な考えを持ちがちだ。
会社勤めより自営業の方が向いていると思う。
方向音痴である。
とてもおしゃべりである。
よく転居する(3倍)。
人の話しを聞くのが苦手で、自分のことばかり話す。
そのため上手く会話が成立しない。
思ったことをよく考えずにバッと言ってしまう。
秘密を守るのが苦手。
自分の言動が、
他の人にどんな影響を与えるかよくわからない。
みんなに比べて、自分が回りの人から
理解されにくいと考えている。浮き上がっていると感じる。
対人関係に自信がない。
庭いじりや手仕事をしていると落ち着く。
対人関係のわずらわしさのないものに喜びを見出す。
自尊心が低い、自信がない。劣等感が強い。
人から言われたことですぐ傷つく、冷たくされたと感じる。
ストレスに弱い。
いつもイライラし、怒りっぽい。
ゆっくり落ち着いた気分になれない。
かんしゃく持ち。
欲求不満でどうしようもなくなる事がある。
何かが上手くいったあと、落ち込む事がある。
気分が移り変わりやすい。
ヒステリーの傾向。
いつも人の目が気になって、落ち着けない。
何かしたくなると、我慢出来ない。
「しなければいけない」という感覚に
いつも追われている。
夫や夫の家族に自分がどう思われているかが
いつも気になる。
素直になれず、つい思ってもいないことや
反対のことを言ってしまう。
夫とうまく意思の疎通が出来ない。
話し合いをせず、すぐ自分で勝手に結論を出す。
計画せずに行き当たりばったりで物事を
することが多い。
子供を怒るとき、つい手が出てしまう。
パチンコ、マージャン、競馬などのギャンブルに
のめりこむ。
うそをつく、盗む。
言葉遣いや行動が乱暴。
クレジットカードの限度額を超えて買い物をすることが多い。
計画的に家計を考えない。
自己破産したことがある。
家庭外で恋愛をしている。離婚歴がある。
自殺企画(10%)。
家族にアル中やうつ病、そううつ病、薬物中毒の人がいる。
高校を中退した。
留年した。
 


 大人のADHDの診断基準(ハロウェルら)  自己チェックリストとして活用して下さい。 
 
A 次のうち少なくとも15項目において、慢性的な障害をみる。
1.力が出しきれない、目標に到達していないと感じる(過去の成果にかかわらず)
2.計画、準備が困難
3.物事をだらだらと先送りしたり、仕事にとりかかるのが困難
4.たくさんの計画が同時進行し、完成しない
5.タイミングや場所や状況を考えず、頭に浮かんだことを、パッと言う傾向
6.常に強い刺激を追い求める
7.退屈さに耐えられない
8.すぐ気が散り、集中力がない。読書や会話の最中に心がお留守になる。ときとして非常に集中できる
9.しばしば創造的、直感的かつ知能が高い
10.決められたやり方や「適切な」手順に従うのが苦手
11.短期で、ストレスや欲求不満に耐えられない
12.衝動性
13.必要もないのに、際限なく心配する傾向
14.不安感
15.気分が変わりやすい
16.気ぜわしい
17.耽溺の傾向
18.慢性的な自尊心の低さ
19.不正確な自己認識
20.ADD(注意欠陥障害)または躁うつ病、うつ状態、薬物中毒(アル中を含む)あるいは
  衝動や気分が抑制しにくいなどの家族歴がある


B 幼少期にADDだった(正式な診断でなくても、生い立ちに徴候や症状があるはずである)

C 他の医学的あるいは精神医学的状態では説明のつかない状態にある
  












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